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しらぼ、

松本真青がSFを書くとこうなる。

目が覚めると密室でした。後編



前回のあらすじ。

とんでとんでとんで

気持ちよい朝に突然現れた恐怖

回らないドアノブを前に

諸葛亮孔明がケバブを削ぎ落としていくのだけれど

さいごはドアノブが外れてしまい
私の脳内を北風が吹き荒れていくのでした。










冗談じゃない
なにが孔明
なにが感謝だ
なにがウソップだ
おいこのドアノブ!
FXXK!!!!




Italyとか書いてあるけど本当か?
中国製だろ


これじゃあもう完全密室じゃないか
金田一とかくるの?眼鏡の子供も?
時計をみるとすでに6時をすぎている




おわったー






仕事に行けないではないか


それよりなんと言って休みをとれば良いのだろうか



すいません。
部屋から出れないので休みます。




いやあ、駄目だろう。
ものすごく駄目な気がする



知人に生きる力の極めて乏しいやつがいるのだが彼が仕事に行かないときのキメ台詞を思い出した






すいません。
ドアノブがはずれちゃって。





正直なことはいいことだと小学生のころ
習ったけれども今回は違うと思う。




とりあえず体調不良を訴えて
どうにかこうにか仕事の件は流した
さてどうしたものか
このまま出れなくなると様々な問題が生じてくる








まずは食料問題。
冷蔵庫をあけてみる
ワインが二本
お茶
胡麻ドレ
醤油
珈琲豆
飲み物と調味料しかない
なんて生活感ないんだ




非常事態にそなえて乾パンとか置いとけばよかった
ドアノブが外れちゃうことくらい想像できなかったのだろうか
想像力の乏しさを思い知る。





次に仕事の問題。


いままでの建築業から
完全に自宅に引き蘢ってできる仕事に
転職しなければならない



なにをしようか
内職でプラスチックのお花を延々と作ろうか







ドアノブとか内職で作りたいな。






親にも顔向けできないな



うちの息子は上京して引きこもりになりました
むかしは元気な子だったんです



とか言わせたら親不孝だな本当

精神的なものの見え方というのは
本当に不思議なもので
最高の気分のときに見上げる空は大好きなのに


いまこうやって窓から眺めると
なんとも言い難い
自由な空と対照的な今の私をよけいに思い知るだけで虚しくなる。




そういえば 虚しい は 空しい とも書く
きっと漢字を作る人もドアノブ外れたのであろう。




と、ここで大変なことに気づいた。
人間に必要不可欠な活動の一つに


排泄



があるのだがそこに問題が生じた。
分かりやすく説明するために
我が邸宅の間取り図『THEまどり』を書いてみた
f:id:shirabo:20160229081002j:image

すこし見えずらいが
このような造りである。



この時点で皆さんもお気づきかもしれないが



そう。トイレにいけないのである。




人間とは不思議である。
叶わない物事や手に入らないものだと
叶えたくなるし手に入れたくなる

タバコが吸えない場所にいると
余計に吸いたくなり

今日はお酒は控えてくださいと病院で言われると
呑みたくなる

そして例を違わず今回は
トイレに行けないと分かると
急にトイレにいきたくなった

まだ百歩譲って小便なら
お風呂場で済ませられるだろうが
今回は大である。


本当に私の身体は私に残酷だ
便意という名の帝国主義の奴隷になった気分だ
もちろんその王者は、、
※せっかくこのブログを読んでいただいてるので
食事中の方もおられるかもしれないので
下品な言葉はさけよう









そう。ジェイソンだ
ジェイソンが私の下腹部で馬車にのり
馬にひたすら鞭打っているに違いない
この勢いはヤバい
駿馬に乗っているなジェイソン





だけれどもいくら帝国主義の閉鎖的な国家でも
私は私である。
人間としての尊厳がある。



とてもじゃないがビニル袋等の応用で仮設便所は嫌である




ジェイソンの思う通りにはいかせないのだ
いつだって歴史を創り変えていくのは国民であり庶民である



私たちは負けない!さあみんな!戦おう!
そう胸に誓い拳を高くあげると
よけいおなか痛くなった
こんなことしている場合じゃない
こんな時にどうすれば良いのか
そう。心を無にするのである。

雑念を捨て心を無に。
ドアノブもジェイソンも
ケバブと一緒に削り取っていく。



よし。これでいい。




様々な雑念や欲求が人類を進歩させ新たな技術を生み
快適な生活が出来るのだが


時にそれらは行動を抑制し、自由を奪う。
確かに出れないが、仕事も休んだし
時間も自由に使えるし良いじゃないか






そうだ。ドアノブが無いから外に出たいだけで
ドアノブがあれば案外出たいとも思わなかっただろう










いやあ駄目だ
私には駿馬に鞭打つジェイソンがいた
いくら無になってもその白い道を
ジェイソンが駆け抜けていく。



本当にトイレにいきたい
せめてほかのドアノブがとれればよかったのに




玄関開かなくてもトイレが使えればそれだけでも良いのに




自由になりたい
そう思って自由の象徴である空を眺めたら
ふとひらめいた













そうだ。
窓は開いている。




つづく!!