しらぼ、

松本真青がSFを書くとこうなる。

正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 6

1月5日。深夜0時を回った。 西成の街はどこかしこもシャッターを閉ざし、眠りについていた。その街の街頭の下を、赤い頭とピンクの服がうごめく。 「この辺の飲み屋さんは面白いですよー。ま、私は行ったことないんですがね。」 ヨネさんは行ったこともない…

正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 5

少しずつ、空が白んできた。 銀色を帯びた雲が風で流れつつ、新しい一日の始まりを日の出が教えてくれた。 僕は結局どこのホテルにも泊まるつもりはなく、その辺の路上の脇に寝袋をひいて寝た。もちろん、地面に体温を奪われないようにマットは持参していた…

正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 4

23時33分。 涙を流しながら見える車窓からの景色は、漆黒の闇だけだったが、車内のアナウンスで流れた「広島」というワードが僕の心に小さなともしびを滾らせた。次第に漆黒の中に点々と灯りが見え始め、車両はホームに流れ着いた。広島だ。 閑散としたホー…

正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 3

後悔はしたくない。その一心だった。荷物をそそくさとまとめ、駅に出た。ここからの乗客は居ないのか、すぐさま走り出す電車。ホームには3人の影が取り残された。その時、ユウキは言った。 「まっ、さっきの話、ウソなんだけどな。」 「う、ウソだと?マジか…

正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 2

1月3日。午前11時。 元日に熊本に到着してからは、地元の友人と会っては酒を呑み、と楽しい2日間を過ごし、そしていま、僕は西熊本駅に着いた。無人の改札を抜けてホームに出る。冷たい風が肌を刺すが、正月らしい快晴。なんてめでたいんだ。こんな日にまさ…

正月企画!青春18きっぷ一人旅 熊本〜大阪 1

年が明けた。 2020年、1月1日。令和に改元されてから初めての正月。世の中は浮かれていた。そして当然、浮かれて軽トラとかひっくり返しちゃう渋谷の街も浮かれていて、そこに住むイカれた住人も浮かれていて、この僕も相当に浮かれきっていた。 毎年のこの…

印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語 10

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印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語9

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印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語8

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印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語7

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印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語6

ぶっはー!!! ここまでの旅を読みたい人はこちら↓ 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語1 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語2 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語3 - しらぼ、 印度放浪記 ガンジャと…

印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語5

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印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語4

10月30日 午前2時 激しく鳴るクラクションの音を少しでも聞かなくて済むようにイヤホンをつけて音楽を聴く。午前2時だからって天体観測とか聞くテンションはカケラも持ち合わせてない。 少しずつウトウトと眠りに入ろうとする度に、他の車を追い越したり、舗…

印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語3

そろそろアグラにつくよっ! そう相席の夫婦に呼ばれて、ボンヤリとした意識のまま目を覚ました。 約2時間半程、距離で200キロほどの道を進んできた。 200キロはだいぶ進んだなぁ、と思ったが、Googleで見ると全然まだだった。左上の黄色ピンがニューデリー…

印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語2

10月27日22時過ぎに僕らのタイ航空はインディラ・ガンディー空港に到着した。外に出ることなく通路に入っていくので暑さはよくわからない。 かなり長い通路を抜けて、今回の旅の難所、アライバルビザの発行へ。 もともと日本でインド大使館に行ってクソみた…

印度放浪記 ガンジャとカレーと深夜バスの物語1

キィ、キィ、ザプン… 聴こえるのは櫂の軋む音と小さな波とボートとが微かにぶつかり合う音だけだった。朝6時。岸辺には色とりどりの衣を着た人達が祈り、体を清めながらも、今にも登るであろう日の光を待ち望んでいた。 風も穏やかで、ガンジスの水面はまる…

悲しみのクンニ 〜kohhと宮本彩菜と白虎の洞窟〜

新年早々、インスタで踊る様に羅列されたワードがある。そう、「クンニ」だ。たった3文字しかないのに、あまりにも破壊力のあるその言葉は、早くも今年の流行語大賞を予感させた。 モデルの宮本彩菜に対しその彼氏、ヒップホップアーティストのkohhが2018年…

審美眼

「お前の審美眼を見せてみろ。」 悪天候の続く夏のお盆の最終日、僕はそんな挑発的な言葉を受けてしまい、動揺した。審美眼?なんじゃそら。である。 ただ、そう言ってきたおじさんは顎に生えた白毛と金毛の入り混じった髭を指で触りながら、眼は真っ直ぐに…

「時間にルーズ過ぎるのは人としてクソだな!」

「晴海埠頭行 6時59分着」と電光掲示板に輝く文字を見ながら、僕はワナワナと震えていた。背後にはローソン、正面にはバス停を見据える位置。そして、早朝の空は青く澄んでいて、どこまでも高い。腕時計を見ると7時。だが来るべきバスの姿は未だにない。続け…

上京タラレバ娘

僕は割と中華が好きだ。とりあえず最後に片栗粉でトロミをつけとけばいいという安易な考えで炒められた食材達と、日本食にはない独特な味。料理は専ら食べる専門なので、味付けがどうなっているのかは知らないが。その料理に黒酢をぶっかけて食べる。 黒酢が…

その女、デンマーク

今、左の乳首がヒリヒリする。ブログを書き出してから早いこと8年目になるが、いまでもこんな書き出しでブログを書けると思うと、日本はつくづく平和なものよと感慨深い。 今年も良い年になりそうだ。 さて、本題に戻る。左の乳首がヒリヒリするのだ。何故ヒ…

君に捧げるエンブレム

世の中の常識を不意に押し付けられる事がある。夜、友人と小汚い立ち飲み屋で酒を飲み交わしながら語りあっていた。年明け早々僕の語る来年の抱負を、まるで僕が存在しないかのように見事にシカトする友人。もはや会話にならない。僕のことが嫌いなんじゃな…

心に残るイケメン

人生の中で誰しもが心に残る光景を観てきたことだろう。苦労して登った山頂からの眺め、初めてのデートで一緒に眺めた夜景。それらは幾ばくの時が過ぎ去ろうとも、心の中では鮮やかな色彩を放ち続ける。 僕はなかなかに強烈な友人達がいて、その中の1人にゲ…

いきすぎた便器

朝、気持ちをナイーブにさせる出来事があった。仕事の前にトイレで用でも足すかとコンビニへ。最近のコンビニはトイレが綺麗だと客足が伸びるみたいな思想が根付いているものだから、割とトイレが綺麗になっている。昔はトイレが汚かった店舗も見事に改装さ…

「残業100時間で自殺は情けない。」

「残業100時間で自殺は情けない。」とコメントした武蔵野大学教授、長谷川秀夫さんが処分を受けるに至った件。電通に勤める女性が「仕事にいくのが怖い。」等のツイートをしていた事も話題になりました。この一件がTwitterやらニュースタグやらでお盛んにな…

青春を独り占め

袋とじが消えた。 あんなに暑かった夏が終わりを告げ、いつの間にか季節が変わりゆく様に、それは消えた。 物質が音を立てて崩れ消えていくような激しさもなく、さざ波が砂浜でうっすらと砂に潜りこんでいく潮の余韻のようだ。 雑誌の袋とじのあるはずのペー…

○んこう少女

東京では変な事がよく起きる。 田舎では起きないのか、というとそういう訳ではないのだけれど、様々な悩みや欲望を抱えた人間が多く集まる東京は、人間のエネルギーが渦巻いているのかもしれない。 だから外を歩いてたりすると、ダライ・ラマ5世みたいな女子…

詐欺は人を傷つける

彼は深く、深く傷ついていた。 顔は憎しみの重圧に耐えかねたように醜く歪んでいた。血の気の失せた青白い頬と対照的な赤く煮え滾る充血した目はあまりに悲惨だった。小刻みに肩を震わせながら、彼は、神に命乞いをするかのように静かに、しかし力強く、僕に…

キミハボクノセンタクキ

強い陽射しに照らされた西口公園は月曜日の昼間とあって、閑散としていた。早口で喋る中国人、ポケモンGOをしているだろう姿の若者が数人。 大した理由も目的もない空洞な人達を惹きつける何かがきっと西口公園にはあるのかもしれない。 気圧の流れで集まっ…

高畑裕太の逮捕に先駆けて物申す

先日、日本のメディアを衝撃が駆け抜けた。 23日未明、前橋市内のビジネスホテルで女性従業員に乱暴しけがをさせたとして、俳優の高畑裕太容疑者が逮捕された。 警察によると、ホテルの電話を使って女性従業員にアメニティの歯ブラシを自分の部屋に持ってく…